足場鳶の将来性とは?現場で必要とされる足場鳶になるためのポイント  



足場鳶へ転職・就職を考えている方にとって最も気になるのは、やはり業界の安定性・将来性ではないでしょうか。どれだけやりがいのある仕事でも、安定して働けなければ長く続けることはできません。そこで結論からいうと、足場鳶の仕事は十分に需要があり、なくなりづらいとされています。今回はその理由について見ていきましょう。



■足場鳶は建物を建てる際には必要不可欠!


足場鳶の需要がなくならない最大の理由は、足場が建設現場において必要不可欠なものだからです。高所での作業は、足場なしに行うことはできません。そのため建設現場では、建物自体よりも先に足場の組立てが行われます。足場鳶とは、建設現場で最初に活躍する職業なのです。


足場があれば、高所でも広く安定した作業スペースを確保できます。移動がしやすく、作業中も手元が狂いにくくなり、作業効率が大きくアップ。スムーズに工程が進み、時間の短縮につながるでしょう。もちろん、作業者の負担も減らすことができます。


ただし、足が載せられれば何でもいいわけではありません。不安定な足場は転落事故や転倒事故につながり、最悪の場合、足場自体が倒壊することもあります。そうなれば、多くの人を巻き込む大事故を引き起こすでしょう。


つまり建設現場では、作業がしやすく倒壊のおそれもない、頑丈で安定した足場が必要とされます。それだけに、しっかりとした技術を身につけた足場鳶は、どの建設現場でも活躍できるのです。



■足場の需要・必要とされる鳶職人



足場鳶が建設現場に必要不可欠とはいっても、建設工事そのものの需要が少なくなれば、足場鳶の出番も減ってしまいます。日本の建設業界は、どのような状態なのでしょうか。


実のところ、こちらについても今のところ問題ありません。なぜなら近年の日本は、東京五輪や都市の再開発、そして災害からの復興および防災のための工事と、建設工事の需要が十分にあるからです。


また、2000年ごろにはマンションの建設ラッシュがありましたが、当時作られた建物がちょうど改修の時期を迎えています。これも工事の需要を引き上げている要因です。新築だけでなく改修工事でも必要とされるのが、足場鳶の強みといえるでしょう。加えて、道路やトンネル、橋といった土木の現場でも足場は必要なため、活躍の場は多岐にわたります。


そして、忘れてはならないのが足場鳶の人材不足です。一時期の建築不況により、足場鳶は中堅層の人材が育っておらず、高齢化が進んでいます。それでいて最近は需要が伸びているため、人手不足に陥っているのです。たとえ未経験者でも、熱意があれば大いに歓迎されますし、ある程度技術が身につけば多くの仕事を回してもらえるでしょう。


とはいえ、一流の足場鳶になるためには、現場で必要とされる人間を目指さなければなりません。優秀な足場鳶に求められる、3つの条件を挙げてみましょう。



●臨機応変に対応できる

建設作業は、予定通りに進むとは限りません。現場に合わせた変更や、天候による遅延などによって、計画を変えざるをえないことが多いのです。当然、急に足場の変更を求められることもあるでしょう。このような状況にでも対応できる足場鳶は、施主や監督から大いに評価されます。


●危険を察知できる

建築現場は、多くの危険がある場所です。足場鳶は、足場そのものの安全性はもちろんのこと、建物の状態や作業計画にも目を光らせなければなりません。危険を察知して監督や他の職人に報告し、足場の増加や変更を提案できる能力が、足場鳶には求められます。


●挨拶とコミュニケーションができる

建設現場では、足場鳶以外にも多くの職人が働いています。それぞれ担当する仕事は異なりますが、しっかりと意思疎通を図って協力しなければ、建物を完成に導くことはできません。丁寧な挨拶とコミュニケーションを欠かさない足場鳶は、周囲ともうまく協力できるでしょう。また、近隣の居住者への挨拶も重要です。


これらの能力を身につければ、どの会社や現場へ行っても通用する足場鳶になれるでしょう。もちろん、最初は誰もが初心者です。1つ1つ順番に、知識と技術を身につけていってください。



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