皆さん、こんにちは。長野県上田市を拠点に、県内全域で足場工事や仮設工事などを手掛けている株式会社ANZENです。
腰道具は、作業に必要な道具や、道具の装着に必要なベルト、道具を入れる袋、高所作業の安全に必要不可欠な安全帯などの総称です。足場職人が、高所で安全に作業をおこなうには、適切な道具選びが欠かせません。
今回は、足場職人がよく使用する道具や、道具の選び方などをご紹介します。これから足場職人を目指そうと考えている方は、参考にしてみてください。
■足場職人がよく使用する道具は?
足場職人がよく使用する道具は、以下の8つです。必ずしも仕事を始める前にすべての道具を買い揃える必要はなく、仕事を始めてから必要に応じて少しずつ買い足す人も多く見られます。それぞれの道具の特徴について見ていきましょう。
・ラバー軍手
足場工事だけでなく、工事や物流などの現場で広く使われている軍手です。手のひらの部分がゴムや樹脂などでできており、滑りにくい加工がされているため、グリップ性やホールド性に優れています。
・金づち(ハンマー)
足場工事で使う道具の中でも重要なものであり、くさびやクランプを打ち込むのに使われています。作業内容や現場の状況などに合わせて、複数あるハンマーを使い分けることが大切です。
例えば、騒音対策が必要な住宅地では音が出にくいハンマーを使ったり、人通りの多い現場では落下防止策が取られたハンマーを選んだりすると、周囲に配慮した足場の組み立てが可能です。
・クリッパー
正式名称を「ボルトカッター」といい、鉄筋や鉄パイプをまとめている番線(ワイヤー)を切る道具です。番線は、単管足場の補強に使われるためとても太く、通常のペンチでは切れません。そのため、クリッパーの寿命は短く、定期的な買い換えが必要です。クリッパーを長持ちさせるためには、釘抜きをやってはいけないと言われています。
また、クリッパーの刃やハンドルの形状・サイズはさまざまです。スムーズに作業を進めるには、作業内容に合ったクリッパーを選ぶことが大切です。
・スケール
金属製のメジャーをさしており、高所から落下しても壊れにくいよう丈夫に作られているものがほとんどです。足場の長さのうち多いものが1.8mであり、作業しやすいよう長さが5mから5.5m程度・幅が25mm程度のスケールを使うケースが多くなっています。
スケールは、長さを測定するだけでなく、直線を引く際にも欠かせない道具です。角度が刻まれたものや水平器がついたものもあり、幅広い作業に使える機能が備わっています。
・両口ラチェットレンチ
ボルトやナットを回す「レンチ」と、歯車の噛み合わせにより一定方向に回転させる「ラチェット機能」が一体化した道具です。「ガチャ」もしくは「シノ」などとも呼ばれる道具で、レンチの位置を変えずに連続して作業できます。
足場職人の仕事では、番線の縛りや直行クランプの締め付けなどに使われますが、ソケットとハンドルが一体化していることでソケットが落下する危険性を抑えられます。
・インパクトドライバー
電動でネジを閉めたり穴を開けたりする道具です。電動ドライバーには、インパクトドライバーとドリルドライバーがありますが、インパクトドライバーは回転と打撃の能力が大きく、パワーが必要な組み立て作業に向いているため、足場職人の仕事では鉄骨や鋼材を組み立てる作業で使われます。
一方で、ドリルドライバーは細かい穴あけ作業に使われる道具で、足場職人の仕事ではあまり使われません。
・セーフティーワイヤー
高所から工具が落ちないよう工具を固定するためのワイヤーです。屋外での使用では、防錆加工がされているものを選ぶのがおすすめです。また、ウレタン樹脂で表面加工がされていると、強度や伸度が高くなるほか、耐摩耗性や耐油性にも優れます。
使用方法は、接続ワイヤーと二十環を使用する場合それぞれで異なるため、使用方法をきちんと理解し使うことが重要です。
・フルハーネス安全帯
高所作業で装着が義務付けられている、安全のための命綱です。安全帯にはフルハーネス型のほかベルトタイプもありますが、2022年1月以降はフルハーネス型を使わなくてはいけなくなっています。
フルハーネス型は、体の服装複数箇所をベルトで支えるため、ベルトタイプよりも安定した構造になっています。万が一落下しても衝撃が分散され、宙吊り状態になった時も直立した姿勢になることができます。
■会社が用意するケースも多い?
ここまで紹介した腰道具は、必要に応じて足場職人が自分で揃えるケースもありますが、会社が用意するケースも多くなっています。主な理由には、以下の2つが挙げられます。
・安全管理のため
会社で使用する道具を統一して支給すると、会社として安全管理がしやすくなります。メンテナンスの必要性やタイミングなども把握しやすいため、社員の安全管理に役立ちます。
・施工品質管理のため
会社で統一した道具を買うことで、作業の効率化や品質の向上にもつながります。足場職人のなかには、経験を積むにつれて自分に合った道具が分かってくると、自分が使いやすい道具を揃えていく人もいます。
■自分で道具を選ぶポイントは?
会社から支給される道具ではなく、自分で道具を選ぶ場合は、以下の3つのポイントをチェックしながら選ぶことが大切です。
・絶縁仕様になっている
足場に使われている鉄筋は金属であるため、足場工事の現場では落下事故と同じぐらい感電事故の発生件数も多くなっています。このため、絶縁仕様の道具を選び、事故防止に努めることが大切です。
・滑りにくいグリップがついている
足場作業の効率を高め、落下防止など安全面も高めるために、滑りにくいグリップがついている点は大きなポイントとなります。ラバー手袋やハンマーを選ぶ際は、グリップの状態を必ず確認し、作業がしやすいかどうかを確かめましょう。
・耐久性が高い
足場職人が使う道具は、安全性を高めたり作業効率を上げたりするために、耐久性が高いものを選ぶことが重要です。特に、インパクトドライバーは使用頻度がとても高いため、耐久性が高く信頼できるメーカーの商品を選ぶと良いでしょう。
■仕事の質を高めるには腰道具袋も重要
腰道具袋は、作業に必要な道具を収納して腰に巻き付け、道具をすぐに取り出すために使います。素材には、革・ナイロン・キャンバスなどがあり、ポケットの数や大きさもさまざまです。
腰道具袋で多く選ばれるメーカーとして、耐久性の高いマキタ・シンプルなデザインが特徴のコヅチ・腰袋屋として名を知られるニックスなどがあります。腰道具袋の主なタイプは、以下の3つです。
・シンプルタイプ
マチ付きの収納部分が2~3か所あり、工具の長さや大きさごとで大まかに収納できるタイプです。腰道具袋の基本的なタイプだと言われています。
・多ポケットタイプ
シンプルタイプよりもポケットの数が多く、道具の種類ごとに細かく収納できます。道具を入れる位置を決めておくと、見ないで出し入れできるようになり、作業効率を上げられます。
・専用タイプ
道具の形状に合わせて作られた専用ホルダーで、ドライバー・ペンチ・ノミなどをさすタイプのほか、種類は少ないですが電動工具用の専用ホルダーもあります。使用頻度が高い道具を取り出しやすくしたいときに便利です。
・サスペンダータイプ
サスペンダーに腰道具袋が装着できるタイプであり、腰にかかる負担を肩へ分散できるメリットがあります。肩の負担を軽減するため、肩部分にショルダーパッドが取り付けられたものもあり、作業がしやすくなっています。
ご自身で腰道具や腰道具袋を用意する時は、自分が使いやすいと感じるものを選べるメリットがある一方、初期投資がかかる点には注意が必要です。経験を積んでいくなかで、ご自身に合った腰道具を選ぶと良いでしょう。
株式会社ANZENでは、現在 一緒に働く仲間を募集しております。創業以来、 高品質な足場工事を提供している 弊社では、 社員一人ひとりの声を取り入れ、 現場で感じた課題や改善点などをもとにして安全意識の向上に努めています。労働安全衛生法の改正により、 2024年4月から高さ1m 以上の高所作業で本足場の使用が義務化されたため、弊社においてもさらなる安全性の強化に取り組んでいます。
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