足場の「下桟」「中桟」とは?足場工事での役割について解説

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皆さん、こんにちは。長野県上田市を拠点に、県内全域で足場工事や仮設工事などを手掛けている株式会社ANZENです。


建設現場の足場において重要な部材のなかに、「下桟」「中桟」という部材があります。下桟や中桟という言葉はあまり馴染みがない人が多いかもしれませんが、実は作業員の命を守るために非常に重要な役割を果たす部材です。


この記事では下桟と中桟の概要や役割、労働安全衛生規則の改正の概要、現状や今後の課題などについて解説します。




■足場における「下桟」「中桟」とは?



そもそも建築用語における「桟(さん)」とは、戸や障子などの骨組みや、土台などに渡す横木のことを意味します。


「下桟(したさん)」とは、足場の下部に配置された桟のことです。足場の枠組みにおいて交差する筋交いの下部に設置される横棒状の部材で、足場の強度を高め、安全性を確保する役割を果たします。


「中桟(なかさん)」とは、足場での落下防止柵として配置される桟のことです。手すりと作業床の間に設置される横棒状の部材で、墜落・転落防止のための安全対策としての役割を果たします。




■「下桟」と「中桟」の役割



下桟と中桟は、高所からの墜落・転落を防止するための部材です。足場の安全性を高めるために、下桟と中桟の設置は労働安全衛生規則で義務付けられています。


下桟と中桟の主な役割は、「職人の墜落・転落防止」「物体の落下防止」「心理的安心感」の3つです。それぞれについて解説します。



・職人の墜落・転落防止


下桟は足場の強度を高めて作業床の安定性を向上させ、中桟は手すりと床の間の隙間を狭めて作業者が誤って足場から落下するのを防ぐ役割を果たします。


下桟と中桟の設置は、2009年6月1日施行の労働安全衛生規則の一部改正省令で義務化されました。2008年の足場からの墜落・転落件数は1,133件にのぼり、建設現場において高所からの墜落・転落事故が多発していたことから労働安全衛生規則における足場関係の法令が改正されることになりました。また、2015年以降は「上桟」の設置なども推奨されています。


出典:厚生労働省「労働安全衛生規則(足場等関係)が 改正されました」



・物体の落下防止


2009年6月1日施行の労働安全衛生規則の一部改正省令では、物体の落下防止措置として「高さ10 センチメートル以上の幅木、メッシュシート又は防網(同等の措置を含む。)を新たに設けること」とされました。枠組み足場と単管足場のどちらにも共通する取り組みで、下桟と中桟と合わせて物体の落下を防ぎ、作業員の安全を確保するためにも重要な取り組みのひとつです。



・心理的安心感


下桟と中桟で足場の強度や安全性を向上することは、作業員の心理的安心感にもつながります。高所での作業は危険と隣り合わせであり、どんなに高所作業に慣れている人でも恐怖を覚えることもあるでしょう。


下桟と中桟によって墜落・転落のリスクを減らすことは、作業員のストレスの緩和にもつながり、安心感をもって作業に取り組めるようになります。




■労働安全衛生規則の改正で義務化



下桟と中桟の設置は、2009年の労働安全衛生規則の改正によって義務化されています。ここでは改定後の設置基準について詳しく解説します。



・改正後の設置基準


足場において、改正前は「高さ75センチメートル以上の手すりを設けること」とされていましたが、この改正により、「高さ85センチメートル以上の手すり」に加え「中さん等」を設けることとされました。


ここでいう「中さん等」は、「高さ35センチメートル以上50センチメートル以下のさん」または「これと同等以上の機能を有する設備」のことを指し、後者には高さ35センチメートル以上の防音パネルやネットフレーム、金網があります。


また、枠組み足場の場合は「交さ筋かい」に加えて「高さ15センチメートル以上40センチメートル以下の位置への下さん」か「高さ15センチメートル以上の幅木の設置」(下さん

等)、あるいは「手すりわく」を設けることとされました。


ここでいう「下さん等」とは、「高さ15センチメートル以上40センチメートル以下のさん」「高さ15センチメートル以上の幅木」「これらと同等以上の機能を有する設備」のことです。後者には高さ15センチメートル以上の防音パネルやネットフレーム、金網があります。


枠組み足場以外の足場(一側足場を除く)の場合は、「高さ85センチメートル以上の手すり等」に加え、「中さん等」を設けることとされています。


物体の落下防止措置としては、「高さ10 センチメートル以上の幅木、メッシュシート又は防網(同等の措置を含む。)を新たに設けること」とされました。資材や工具などの落下も重大な事故につながりかねないため、物体の落下防止対策も重要な取り組みのひとつです。


改正後のルールに従って必要な部材を設置して、足場の安全性を高めていきましょう。




■下桟と中桟の義務化の実践と今後



労働安全衛生規則の改正で下桟や中桟の設置が義務化されたことで、現場ではより安全性への意識が高まるようになりました。下桟や中桟は、取り付け工程が簡単でありながらも大きな効果を発揮します。各メーカーにおいても、軽量化や耐久性の向上など、よりよい製品開発に注力しています。


高所作業において足場からの墜落・転落を防止するためには、作業員への安全教育や訓練はもちろん、下桟と中桟の重要性を周知することも大切です。下桟や中桟は単なる補助具としての部材なのではなく、命を守るために重要な存在であるという認識を、作業に関わるすべての人がもてるように徹底しましょう。


建設現場において安全に高所作業を行うためには、足場の安全性の確保は重要な課題です。下桟や中桟を適切に使用するのはもちろん、日々の点検やメンテナンスを正しく実施して、足場の安全性の向上に努めるようにしましょう。


株式会社ANZENは、長野県上田市を拠点に、県内全域で足場工事や仮設工事などを手掛けている会社です。弊社は創業以来、安全第一の理念のもと、高品質な足場工事を提供してきました。


2024年4月からは、労働安全衛生法の改正により、高さ1m以上の高所作業においても本足場の使用が義務化されています。株式会社ANZENでは、この改正を機に、さらなる安全性の向上に向けた取り組みを強化しています。


また、株式会社ANZENでは、安全意識の向上を図るため、社員一人ひとりの声を大切にしています。現場で感じた課題や改善点を、積極的に意見として取り入れることで、より安全な職場づくりに努めています。


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